大型サブミリ波望遠鏡 (LST) 推進グループチームでは, この先, 長きにわたって毎月1回の頻度でセミナーを開催することにいたしました.
このメールは, 記念すべき第1回目のご案内です. 初回は, 筑波大学の橋本拓也さんに「ALMAが明らかにした宇宙再電離期の銀河の性質と今後の展望」と題して, お話いただきます.
セミナーの目的は, 次世代のサブミリ波やTHz帯地上単一望遠鏡をつかったサイエンス研究をよりよいものにすることだけでなく, LST建設に向けた技術開発面での研究も加速させることです. また, LSTに関心をもつ皆さんの研究交流の場としたく思います.
LSTセミナーの形式などは, まだよく決まっておりません。まずは, 始めてみて参加者の皆さんの要望をとりいれ, より良い形に育てていきたく思います. 2022年春ころからは, 諸外国の研究者にも参加やご講演の声かけをする予定でおります. また, 年に2回程度, 半日から2日程度の国際ミニワークショップとして開催することも検討しております.
LSTセミナーに関する, ご要望や提案, 講演者の推薦など, お気軽に私たちまでお寄せください.
どうぞよろしくお願いします.
LST Sci. & Tech. Promotion Team (LST推進グループ内の組織)
lstpt _at_ googlegroups.com (_at_ を @ に置き換えてください)
古屋 玲(徳島大学)&竹腰 達哉(北見工業大学)
第1回 LSTセミナー のご案内
2021年12月2日(木) 16:30 — 18:00
接続先:末尾をごらんください.
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「ALMAが明らかにした宇宙再電離期の銀河の性質と今後の展望」
“Properties of galaxies in the reionization epoch revealed by ALMA and future prospects”
橋本 拓也さん (筑波大学)
Dr. Takuya HASHIMOTO (University of Tsukuba)
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遠方宇宙の銀河を観測することは現代天文学のフロンティアの一つである. 遠方銀河の観測は過去の銀河の情報を直接提供するため, 銀河進化の研究で重要である. また, 宇宙再電離は宇宙年齢およそ数億年から10億年にかけて宇宙空間が中性から完全電離状態へ移行した現象を指す. その主な電離源は銀河であると考えられているため, 再電離期に存在した銀河の性質を理解することは重要である. 近年, ALMA の登場によって再電離期の銀河から遠赤外線の微細構造線([OIII] 88 μm や[CII] 158 μm)やダストの熱放射の観測が現実的になった. このような中で, 日本の研究グループは世界に先駆け[OIII] 88 μm 輝線の有効性に着目し, 再電離期の銀河の分光に多数成功している. さらに, [OIII]と[CII]の輝線光度比やダストの情報から再電離期の星間媒質の先駆的な研究も行っている. 本講演では、(1) ALMAで明らかになった再電離期の銀河の性質について到達点を述べ, (2) 次世代宇宙望遠鏡JWSTで予定される [OIII] 88 μm 輝線銀河の観測と期待される成果も紹介する.
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