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執筆者の写真Akio Taniguchi

第11回LSTセミナーのご案内

更新日:2023年1月23日

 
アタカマにおける次世代大型サブミリ波望遠鏡を用いたサブミリ波VLBI観測への展望

秋山 和徳さん(マサチューセッツ工科大学ヘイスタック観測所)


国際プロジェクトEvent Horizon Telescope (EHT) Collaborationによって, 近傍活動銀河M87や天の川銀河の中心ブラックホールであるM87*及びSgr A*のブラックホールシャドウの撮像が報告されたのは記憶に新しい. このEHTの2030年代の大幅な拡張案の一つとして国際協力のもと開発検討が進められているのがnext generation EHT (ngEHT)計画である. ngEHTは2020年代のEHTに加えて新たにおよそ10局を加えた観測網の大幅な拡張, 86, 230, 345 GHzの3周波数同時受信の実現とそれに伴う受信システムの大幅なアップデートを目指す. これにより, 今現在のEHTを桁で凌駕する高感度によるさまざまな天体のマイクロ秒角スケールの多周波同時観測の実現が見込まれている. EHTやngEHTなどのミリ波・サブミリ波VLBI観測網で鍵となるのが天体信号の検出の要となる高感度局である. 南米チリのアタカマ砂漠で計画されているLarge Submillimeter Telescope (LST)は2030年代に計画されている観測局の中ではALMAに次ぐ高感度を持つことが期待され, 重要な役割を担うことが期待されている. 大型単一鏡であるLSTは同じサイトにあるALMAと比較して微弱天体や多周波同時観測において利点がある. また南米に位置していることから, 北米で計画されているnext generation Very Large Array (ngVLA)のLong Baseline Array (LBA)モードなど次世代のVLBI観測網と組み合わせた高感度・高解像度VLBI観測の実現も期待されている. 本講演ではEHTをはじめとするミリ波サブミリ波VLBIの現状と将来展望を紹介し, 2030年代のVLBI観測においてLSTの果たしうる重要な役割を議論する.

 

LSTセミナーとは?

  • 2021年12月から, 毎月1回の頻度でオンライン・セミナーを開催することにいたしました. LSTセミナーは, 将来の大型サブミリ波望遠鏡建設に向けて, サイエンス面でチャレンジしたいことや技術開発面で必要な研究を考える機会としたく思います.

  • 講演時間と質疑応答の目安は, それぞれ60分および30分です. また, セミナー終了後, 残っていただき, 講演者の方とざっくばらんに意見交換することも可能です.

  • 世話人は, LST Sci. & Tech. Promotion Team (lstpt あっと googlegroups.com) です.

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