Charting the invisible sky

The LST enables you to see the cold universe with unprecedented coverage in space and time.

LST: Large Submillimeter Telescope

大型サブミリ波望遠鏡 (LST) 計画とは

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ミリ波サブミリ波帯において、広い視野(1度角以上)・広い波長域(100 GHz幅以上)を一挙に観測可能な大口径(50m)単一鏡を南米チリに建設し、アルマとは相補的なディスカバリー・スペースを開拓する。特に、超伝導検出器の劇的な技術的進展を活用し、大規模な超広帯域分光撮像装置を開発してミリ波サブミリ波帯輝線銀河の広域3次元探査を行い、また既存のミリ波サブミリ波撮像装置と比較して4桁以上探査能力が高い広域撮像カメラでミリ波サブミリ波帯での時間領域天文学を本格的に開拓する。

学術的意義、計画の位置付け

  • 近年アルマを使って静止系遠赤外線にある酸素イオン輝線 ([OIII] 88μm 輝線) の観測を行うことにより、最遠方銀河の分光赤方偏移記録が塗り替えられているが、これらの結果は、宇宙開闢後わずか3億年弱(赤方偏移〜15)の時代に、「最初期の星生成銀河」がすでに誕生していたことを示唆している。ミリ波サブミリ波帯での広域かつ高感度な分光撮像探査は、希少な最初期の星生成銀河を見出す有力な手段であることが理論的に予測されつつあり、LST 計画は、酸素イオン輝線やγ線バースト逆行衝撃波をプローブとしたユニークな手段により、このフロンティアに切り込む。

  • また、この波長帯で観測されるスニヤエフ・ゼルドビッチ(SZ)効果は、宇宙の構造形成に伴うガス加熱・冷却過程のユニークな研究手段、特に高赤方偏移宇宙に強い手段である。

  • この他、アルマとPlanck・LiteBIRD等スペースからの偏波観測をつなぐ空間スケールでの星間磁場構造とその星形成での役割の全貌解明、星生成初期段階の物理的および化学的多様性と普遍性の研究、宇宙再電離期のクェーサー前駆体や放浪する中質量ブラックホールの探査、および高頻度サブミリ波VLBI観測の実現によるブラックホール科学への貢献、超新星残骸に付随する分子雲の広域観測に基づく宇宙線研究、長期間分光観測モニターによる太陽系惑星の突発的あるいは長期的気候環境変動の研究など、新たな切り口の開拓により、天文学・天体物理学・惑星科学の幅広い発展に寄与する。

実施内容

  • 実施機関・実施体制は検討中である。国内実施機関の候補としてはアルマの運用を担う国立天文台がまず挙げられるが、国際協力の枠組みがどのようなものになるか、その形態に応じて、適切な実施機関・体制の構築を進める必要がある。当面は、国立天文台内において、新規の萌芽的プロジェクト候補としての提案を行い、こうした枠組みのもとで国立天文台において実施する可能性の検討や合意形成を進める。このほか、東京大学などの大学が主導する体制の可能性も検討している。

  • LST 計画は、そもそも日本発の構想であるが、その後、同様のコンセプトの望遠鏡である AtLAST計画が欧州主導で立案されるなど、次世代大口径サブミリ波望遠鏡を求める世界的な潮流へと発展してきた。ASIAA(台湾)との協力についても議論が継続されている。

  • 我が国は野辺山宇宙電波観測所やアルマ計画の実現を通して培ってきた超伝導デバイス技術や高精度大型アンテナ技術を活かした形で参画し、望遠鏡構造や焦点面観測装置など計画の根幹をなす部分において、独創性の高い新手法による貢献を行う。

コミュニティーとの連携

  • 2021年3月には国立天文台研究集会「(サブ)ミリ波単一鏡の革新で挑む天文学の未解決課題」を南極テラヘルツ望遠鏡計画をはじめ関連研究者のグループと共に開催した。100名を超える参加者とともに2030年代を見据えて取り組むべき諸課題および技術開発の展望を議論することができた。

  • 2021年9月の日本天文学会秋季年会においては、南極テラヘルツ望遠鏡計画と合同での企画セッション開催が認められ、さらに幅広くコミュニティーとの議論を行うことになっている。

  • 欧州側 (AtLAST計画) では欧州研究評議会(ERC)予算の獲得に成功し、2021年3月から3年計画で望遠鏡の設計を含む重点6項目の詳細検討ワーキンググループを組織して計画の具体化が開始された。

The 50 m Large Submillimeter Telescope (LST) is optimized for wide-area imaging and spectroscopic surveys in the 70-420 GHz frequency range, which spans the main atmospheric windows at millimeter and submillimeter wavelengths for good observation sites such as the Atacama Large Millimeter/submillimeter Array (ALMA) site in Chile.  We also target observations at higher frequencies of up to 1 THz, using an inner high-precision surface.  Active surface control is required in order to correct gravitational and thermal deformations of the surface, and will be useful for correction of the wind-load deformation.

 

The LST will facilitate new discovery spaces such as wide-field imaging with both continuum and spectral lines, along with new developments for time-domain science.  Through exploitation of its synergy with ALMA and other telescopes, the LST will contribute to research on a wide range of topics in the fields of astronomy and astrophysics, e.g., astrochemistry, star formation in our Galaxy and galaxies, the evolution of galaxy clusters via the Sunyaev-Zel'dovich (SZ) effect, the search for transients such as gamma-ray burst reverse shocks produced during the epoch of re-ionization, electromagnetic follow up of detected gravitational wave sources, and examination of general relativity in the vicinity of super massive black holes via submillimeter very-long-baseline interferometry (VLBI).

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This SPIE paper overviews specifications and science requirements of the LST.

 

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